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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2013年3月13日 調査部

中国:銅生産に伴う銅スクラップの輸入

 現地報道によると、2013年2月に中国が輸入した銅スクラップ量は30万tとなり、最近では低いレベルである。しかし、これには2月が春節月だったという要因がある。例年、2月は春節の影響で銅スクラップ輸入量は年間を通じて最低レベルである。2012年の2月はそのような傾向はみられないが、この年は1月が春節であり、やはり春節の月は輸入量が減っていて23万tに過ぎなかった。

 春節後の銅価格は軟調である。一方で銅スクラップ価格は下げ止まっている。下げ幅も電解銅が銅スクラップより国内価格で1,000元/t以上高い。中国国内の銅スクラップ価格は52,000元/tほどを維持している。

 ところでこれには中国の銅製錬の生産能力拡張も影響しているといわれている。というのは、政府は旧式設備の淘汰を厳格に積極的に進めているが、その淘汰量も新造設備の生産能力からみるとはるかに小さい。生産能力の拡大は鉱石やスクラップの需要増加に結び付き、価格は下げ止まっていると見る向きも多い。だが、生産能力の拡張には在庫の増加という潜在的な危険もある。

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