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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト
2013年3月22日 北京 篠田邦彦

中国:有色金属工業協会:電解アルミニウム生産能力過剰問題が深刻化

 安泰科によれば、中国有色金属工業協会の文献軍副会長は上海銅・アルミニウムフォーラムで、現在アルミニウム製錬業界全体が欠損状態というかつてない困難に直面し、電解アルミニウム生産能力過剰問題が深刻化していると語った。

 文献軍副会長によると、2012年中国電解アルミニウムの生産量は前年比12.2%増の2,027万tで、生産能力利用率は85%程度しかない。LME3ヵ月先物アルミニウムの平均価格は2,049 US$/tで、コストは2,149 US$/tに達し、業界全体は欠損状態に落ち入っている。

 同協会の統計によると、2012年には、一定規模以上のアルミニウム製錬企業281社のうち89社が欠損を出し、その割合は31.7%を占めた。欠損を出した企業数は前年比28社増えている。合計欠損額は113.5億元で、非鉄金属企業の欠損総額の35.4%を占めている。

 しかし、現在電解アルミニウム生産能力の過剰問題は深刻化する傾向である。2012年アルミニウム製錬産業の固定資産投資完了額は前年比24.9%増の856.1億元で、非鉄金属製錬産業の固定資産投資完了額は前年比5.0%減の2,084.2億元である。アルミニウム製錬産業の固定資産投資完了額は非鉄金属産業の固定資産投資完了額の41.1%を占め、伸び率は非鉄金属製錬業界の中で30%を上回った。銅・鉛・亜鉛など製錬産業への投資は大幅に下落している状況の中で、経営が難航しているアルミニウム製錬産業への投資熱は依然として高い。

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