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ニュース・フラッシュ

2013年3月25日 サンティアゴ 神谷夏実

ブラジル:EBXグループ、経営不振にあえぐ

 メディア報道によると、EBXグループは、2012年のOGX社(石油開発)の石油開発プロジェクトの生産量が目標に届かず株価が下落したことに端を発し、グループ各社の経営不振が続いている。2012年だけで、同グループの投資ビジネスは250億US$の損出を出した。またOGX社の2013年2月の石油生産量は、目標の15,000 bpdを25%下回っており、市場関係者は、目標に達しないことに失望している模様である。グループ代表のEike Batista氏は、政府、財界に支援を求めているが、同時にグループ資産の一部を売却する可能性もあるとされる。こうした同グループの業績不振に対し、BTG Pactual銀行(ブラジルの投資銀行)の保有者であるAndre Esteves氏は、同銀行を通じて、EBXグループへの資金及び経営支援を表明している。両社の代表が集まる戦略金融管理委員会(Strategic and Financial Management Committee)を設立し、今後の経営について話し合う。Esteves氏が、Batista氏の窮状を救う形になるが、Batista氏のビジネスはこうした人的関係で支えられている。Esteves氏は連邦政府、Rio de Janeiro市関係者と親しく、EBX社を支援するための協力を申し入れている可能性がある。しかし、一方、こうした外部からの支援は、第三者関与の増加、あるいは国有化の危険があるとする見方もされている。Batista氏としては、外部化らの支援を受けつつ、自らの経営権を維持したい考えである。

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