ニュース・フラッシュ
2013年3月25日
バンクーバー
大北博紀
加:QC州ファーストネーション、Iron Ore Co.of Canadaに対し9億C$の訴訟を起こす
2013年3月20日付地元紙等によると、QC州のInnuファーストネーションの2グループがIron Ore Co. of Canada(以下、IOC)に対し、約60年その権利が侵害されているとして、9億C$の訴訟を起こしたと報じている。
InnuのUashat Mak Mani-UtenamとMatimekush-Lac Johnは「1950年代からInnuの事前の同意なしにQC州北東部とLB州の伝統的な領域でRio Tintoが所有権の過半数を持つ大きな複合鉱業施設と鉄道が運営されていることにより損害を受けている。IOCの鉱山により環境が破壊され、領域から住居を奪われ、伝統的な生活習慣が妨げられている。」と主張し、本訴訟と全ての鉱業活動の差し止め命令を要求する提案をQC州上級裁判所に起こした。Innuは「我々は鉱山開発に反対するわけではない。2年超に及ぶIOCとRio Tintoとの話し合いで和解が得られなかったためである。」と述べている。
伝えられるところでは、Rio Tintoは会社の保有する58.7%の権利の売却を試みているとのことである。IOCの残りの権利は三菱商事が26.2%、Labrador Iron Ore Royalty Corp.が15.1%を保有している。
InnuはArcelorMittalやCliffs Natural Resources等とは、鉱業活動からの経済補償を提供する契約を締結している。
