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加:Cliffs社Big Daddyクロムプロジェクト、環境審査がトラブルに陥る
2013年3月25日付地元紙等によると、カナダ連邦政府がスピードアップに努めているON州北部Ring of Fire地域の鉱山及びエネルギープロジェクト環境審査がトラブルに陥っていると報じている。
記事によると、Cliffs Natural Resources(本社:米・クリーブランド)がJames Bayで開発を計画しているBig Daddyクロムプロジェクトが一般へのきちんとした説明もなしに劇的に計画を変更したため、主要環境保護団体がON州政府に対して調停を要求しているとしている。環境保護団体の主張は、
・ Cliffs社が長期計画で露天掘りと坑内掘りの組み合わせではなく、露天掘りのみを選択した。
・ クロム鉱石を搬送するためのルートを先住民がインフラを必要としている東西ルートを考慮することなく、補助を多く得られる南北ルートを選択した。
・ 鉱山及び加工施設の開発には、第一に連邦及び州の環境認可が必要であるが、昨年の夏にON州は作業の参考とするとして、一般からの意見を求めるという別の方法を取った。
・ 先住民等は意見の求めに対して回答を与えたが全てが好意的ではなかった。
・ Ring of Fire地域の先住民の一部Neskantagaが先月要求した調停に共鳴する。
ON州政府はNeskantagaの訴えに対し、「我々の憲法で守られた先住民権等が修正した参照条項では適切に扱われていなかった。」として、問題が発生したことを認めたが、Cliffs社が調停に同意する必要があると述べている。
先週、カナダ連邦裁判所は、本件を長引かせるカナダ連邦政府とCliffs社を非難し、スケジュールに従うよう命令した。
なお、先住民は公聴会を含む審査より、カナダ連邦政府による包括的な環境審査を望んでいる。