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ニュース・フラッシュ

鉱種:
タングステン レアメタル
2013年4月1日 ハノイ 五十嵐吉昭

ベトナム:ヌイパオ・タングステン鉱山の試験操業始まる

 2013年4月1日、ハノイ駐在員事務所が直接マサンリソース社のDominic Heaton CEOに確認したところ、ベトナム北部タイグエン省にあるヌイパオ・タングステン鉱山が試験操業を開始した。今月中にはタングステン精鉱が試験的に生産され、副産物である銅精鉱や蛍石、ビスマスも順次回収される予定。同社資料によれば、年間350万tの鉱石を採掘し、タングステン4,100 t、蛍石21万t、ビスマス2,300 t、及び銅6,500 tの生産を目指す。同鉱山は2012年12月24日付け鉱物輸出に関する通達(41/2012/TT-BCT)により、一定の品質を満たせばタングステン及び銅の精鉱輸出を2015年末まで認められている。Heaton CEOによれば、ベトナムにおける鉱山開発において最も重要なことは、鉱山の位置する地元との良好な関係で、省レベルの人民委員会や地方政府の強力な支援のみならず、省の下のdistrictやcommuneレベルでの関係においても、人材育成への協力や啓蒙活動が大切であるとした。また、2011年7月に施行となった新鉱物法より前に許可を取っているため、新鉱物法下より有利な点もあるとした。なお、マサンリソース社の親会社は食品関係で財を成したベトナム最大規模の民間企業であるマサングループで、2010年にヌイパオを買収した。

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