ニュース・フラッシュ
2013年5月13日
サンティアゴ
神谷夏実
ブラジル:鉱業法改正前の許認可停止で影響が出始める
メディア報道によると、政府による鉱業法改正前の鉱業権許認可の手続きの凍結による影響が出始めている。鉱物資源局(DNPM)が、2011年11月より、新規の鉱業権のみならず既存プロジェクトの拡張工事等の許認可も止めている。現在、探査権に関しては4,300件、開発案件は120件が開発の最終許可待ちの状態となっている。Vale、Arcelor Mittal等の企業も許可待ちのプロジェクトを抱え、事業に影響が出始めているという。ブラジル鉱業協会(IBRAM)によると、こうした政府の措置で、これまでに200億US$の投資に影響が出ている。Arcelor Mittal社が開発しているSerra Azul鉄鉱石プロジェクトは、すでに生産能力3.6百万t/年の設備ができているが、開発許認可の遅れで、2012年は2百万tの生産しかできず、2013年は1.5百万tに落ち込む可能性がある。Anglo Gold Ashanti社(2012年485千ozの金を生産)は、探鉱予算30百万US$で、Minas Gerais、Goias、Mato Grosso、Para各州で探鉱を計画しているが、新たな探鉱権が許可されず探鉱活動に支障が出る可能性があるという。
