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ニュース・フラッシュ

2013年5月27日 ジャカルタ 高橋健一

インドネシア:米Freeport、Grasberg鉱山の落盤事故以後も地下採掘計画に変更なし

 2013年5月24日付け地元報道によれば、米Freeport-McMoran Copper & Goldは、インドネシアGrasberg銅・金鉱山で5月14日に発生した落盤死亡事故後も、地下採掘による新鉱床の開発計画は、予定どおり進める方針であることを改めて示した。同社の計画では、現在の露天採掘鉱床は2016年中に終了する見込みのため、その後は全面的に地下採掘にシフトする予定。これは、落盤事故への対応のためインドネシア来訪中の同社Richard C. Adkerson CEOがジャカルタでの記者会見で示したもので、加えて、今回落盤事故が発生したBig Gossan鉱床に繋がる訓練用坑道は、今後本格的に地下採掘開発を計画しているBig Gossan鉱床本体、Deep Ore Zone (DOZ)鉱床及びBlock Cave鉱床の開発・掘削坑道とは別となると説明した上で、これら鉱床の地下採掘による開発での安全確保には確かな自信を持っているとコメントした。一方で、同社は、今回の事故によって鉱山操業に直接の影響はないが、落盤事故原因が究明されるまで操業は停止する方針である。また、今回の落盤事故で最終的に28人の死者が確認され、現在、同社とインドネシア政府とが原因究明にあたっているが、事故の発生した訓練坑道は1998年の開削後、長期にわたり利用され、事故発生まで危険個所との認識はなかったとし、今回の事故も全く予期していないものであったとの見解を示している。

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