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ロシア:Buruktalニッケル工場、生産3倍増へ
2013年10月2日付け地元報道によると、オレンブルク州政府(ユーリー・ベルク知事)とBuruktalニッケル工場(アレクサンドル・シマノフ社長)が、同社のニッケル工場近代化プロジェクトに関する協力協定に調印した。
Buruktalニッケル工場近代化プロジェクトでは、2ゾーン式ヴァニュコフ炉で製錬を行う新規生産施設を稼働し、フェロニッケルを純分で5,000 t増産する予定である。近代化により同社のニッケル純分量での年産能力は7,500 tとなり、スヴェートルィ居住区の中心企業である同社の操業円滑化と収益性同上が図られることとなる。
オレンブルク州政府は、同プロジェクトに対し有利な条件を保証している。協力協定において利益税・資産税の優遇措置が盛りこまれており、州政府保証に関する予算が2014~2016年州予算に計上される予定である。
プロジェクト投資総額は約69億ルーブルであり、自己資金の他、対外経済銀行からの借入が充てられる予定である。またプロジェクトに関連し、オレンブルグ州開発公社、Forshtadt銀行が参加し、Buruktalニッケル工場用の発電設備建設を行う合弁会社が設立される予定である。これにより、製品原価低減効果が見込まれる。
Buruktalニッケル工場側は、州平均以上の賃金水準の新規雇用創出、安定した操業と発展を実現する義務を負うほか、雇用者の労働条件改善と安全な労働環境確保、新技術の指導、従業員に対する社会保障、期限内納税・納付を保証する予定である。さらに同社は、自家発電による電力確保のため、10 MWの火力発電所建設計画を立ち上げる意向を有している。
シマノフ社長は「対外経済銀行関連の案件はどれも一筋縄では行かず、当社のプロジェクトも例外ではないのが難しいところだ。それゆえ当社が操業を続け、税を納め、新規市場を開拓できることについて、州政府と知事には感謝している。今後の課題は適正化とコスト削減だが、州政府の支援があれば容易に実行できる。」と述べている。
