ニュース・フラッシュ
2013年11月11日
モスクワ
木原栄治
ロシア:米Alcoa社とVSMPO-AVISMA社が基本合意書に基づき合弁企業設立に向け協議
2013年11月6日付け地元報道によると、米国アルミ大手Alcoa社の代表団が、チタン生産企業VSMPO-AVISMA社(Rostec社傘下)の生産拠点を訪問し、主要プラントの視察と共に、チタン合金及びアルミニウム合金製の半製品生産や合弁企業設立に向けた協議を行った。
合弁関連の協議において、VSMPO-AVISMA社のミハイル・ヴォエヴォジン社長はAlcoa社との協力の重要性を指摘し、「合弁設立は、両社が大洋の対岸に位置しながら一つに結ばれたという稀有な出来事であり、両社のビジネスにとって有益なだけでなく、政治面でもプラスである。これだけ大規模な企業同士の協力は、両国間の建設的で効果的な協力の指標となる。」と述べている。代表団は主にAlcoa SMZ社(旧サマーラ冶金工場)の鍛造プレス工場幹部から構成されており、同工場をベースに合弁企業が設立される予定である。
なお、合弁企業設立の基本合意書は、VSMPO-AVISMA社のセルゲイ・チェメゾフ会長(Rostec社CEO)と、Alcoa社のクラウス・クラインフェルド会長との間で10月21日に調印されており、今後設立される合弁企業は、Alcoa SMZ社の鍛造プレス工場をベースに大型鍛造品、翼用部品、シャシー部品の生産を行う予定である。生産開始は2016年春を予定しており、それまでにロシア及び国際基準による認証取得手続きを完了させる予定である。現時点で合弁の出資比率は未定である。VSMPO-AVISMA社は新規設備購入に投資し、新規受注の獲得に力を入れ、大型プレス機で鍛造品生産を行う自社設備を活用する予定である。
