ニュース・フラッシュ
2014年3月3日
ロンドン
竹下聡美
ニジェール:仏Areva社、同国政府とのウラン鉱山操業ライセンス交渉は再度決裂
仏Areva社がニジェールに保有するArlitウラン鉱山及びAkoutaウラン鉱山の10年間の操業ライセンスが2013年12月31日に終期を迎え、同国政府と同社との交渉が延長されていた件について、2014年2月28日付け現地報道によると、両者は再度合意に達することができず、同国鉱業大臣は期限を設けずに交渉を継続すると発言したと報じられた。この交渉はすでに2年にも及んでおり、同国政府が2006年制定の鉱業法に基づき、Areva社のロイヤルティ率を12%から15%の範囲まで上げたいと要求する一方で、Areva社は同法からは除外されるべきと主張し、両者が折り合わないことが背景となっている。同国政府とAreva社との契約は非公表となっているが、Areva社は5.5%のロイヤルティを支払っているものとみられている。人道支援グループのOXFAMは、同国が世界第4位のウラン生産国でありAreva社への戦略的供給者でありながらも、資源収入によるアドバンテージを得られず、最貧国に留まっていることは理解不能だとしながら、Areva社の免税措置が不当であるとしてAreva社に対して反対運動を開始している。鉱業法が制定された2006年以降、同国政府のウラン生産に係る収入は公表されているにも関わらず、Areva社と同国政府との関係は未だ不透明であるとされ、両者間で何が行われているかはよく知られていない。
