メキシコ：鉄鉱石が麻薬カルテルの最大の収入源に

　2014年3月18日付け業界紙等によると、Michoacán州に派遣された政府特使のAlfredo Castillo氏は、同州を中心に活動しているCaballeros Templarios(又はKnights Templar)と称する麻薬カルテルにとって、今や違法取引による鉄鉱石が最大の収入源となっている旨を明らかにした。

　同氏によると、同麻薬カルテルは、輸出のために同州のLázaro Cárdenas港に搬送される鉄鉱石の採鉱、輸送、精製、保管及び輸出に係る過程において、みかじめ料としてトン当たり15 US$を徴収していた。

　この背景として、2013 年11 月にメキシコ陸軍、海軍及び連邦警察は、同港において違法に輸出されようとした鉄鉱石を押収したほか、本年2 月には違法採掘による鉄鉱石119千t及び違法輸入の可能性が高い重機を押収するとともに、本件に関与した疑いのある中国人4人を逮捕した経緯を有する。また、司法当局によると、2010 年に麻薬カルテルが違法に採掘した鉄鉱石は110万tと推計されている。

　なお、同麻薬カルテルは、La Familiaと称する麻薬カルテルから派生した組織であり、メキシコ最大の麻薬製造者である。