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米:Northern Dynasty社、アラスカ州Pebbleプロジェクトに関する環境保護庁の対応を批判
2014 年4 月30 日、加Northern Dynasty Minerals Ltd.(以下、「Northern Dynasty社」)は、子会社でPebble銅・金プロジェクトの開発を進めているPebble Limited Partnership(以下、「PLP社」)が、米国環境保護庁(US Environmental Protection Agency、以下、「EPA」)の書簡に対する包括回答書を提出したと発表した。
EPAは、今年1 月に公表した「鉱業活動に伴うBristol湾のサケ漁業に対する影響可能性に関する最終評価報告書」において、鉱業が漁業に及ぼす甚大な影響の可能性を指摘した後、今年2 月、水質浄化法(Clean Water Act、以下、「CWA」)第404 条に基づく拒否権発動の是非を検討するためのプロセスを開始すると発表した。それにより、PLP社による認可申請前であるにもかかわらず、同社に対して4 月29 日までに水産資源に対する許容できない悪影響が発生しないことを証明するよう求めていた。同条項は、鉱山操業で発生する廃さいなどを湿地帯や水系に排出する際に必要となる許認可について定めており、EPAをその許認可に対する拒否権を有する「veto authority」であると定めている(許認可権は陸軍工兵司令部-Army Corp of Engineerに与えられている)。
Northern Dynasty社によれば、入手したEPAの内部文書には、「認可申請前での開発禁止もしくはその制限を行う行為はCWAの歴史上例がなく、(プロジェクトオーナーの)反発と訴訟を引き起こす可能性を孕んでいるという認識と共に、自らの権限の拡大に対する野心が示されている」、として、同社は、この行為はPebbleプロジェクトにとどまらず、今後環境保護団体により利用されることで、国全体における鉱業投資とそれに伴う雇用創出が萎縮するだろう、と警告している。
