ニュース・フラッシュ
2014年5月12日
ロンドン
竹下聡美
南ア:総選挙、与党ANCが62.5%得票して圧勝、Zuma大統領2 期目へ
2014 年5 月7 日に行われた南ア総選挙は、与党アフリカ民族会議(African National Congress, ANC)が62.5%の得票により圧勝し、Jacob Zuma大統領の2 期目が確実となった。汚職や国内経済への失策等の批判がある中での総選挙となり、得票率は2009 年の66%から下回ったものの6 割を超え、1994 年の初の全人種参加による選挙以来20 年間継続して与党の座を守ったことになる。最大野党の民主連盟(the liberal Democratic Alliance, DA)は、前回の得票率17%から5 ポイント伸ばして22%を獲得し、またMalema元ANC青年同盟総裁が2013 年に設立した経済の自由の闘志(the Economic Freedom Fighters)は健闘して6%を獲得した。ANCの投票率が識者予想より高い結果となったことを受けて、ANCは、60%を下回るとの予想も多くあったが、これは南アの社会を理解しておらず、事実を見ていない証拠だとコメントしている。ただし、Zuma大統領の汚職スキャンダルに始まる腐敗政治や高い失業率、鉱山ストライキ問題、公共サービスの不足等への国民の不満は大きく、ANCへは投票したがその党首を選んだわけではないという見方が大きいと報じられている。
