ニュース・フラッシュ
2015年4月8日
バンクーバー
山路法宏
加:ケベック州政府、Plan Nordに関する5年間の行動計画を発表
2015年4月8日、ケベック州政府は北部開発計画Plan Nordに関して、20年後の2035年までの基本方針と2020年までの5年間の行動計画を示した「The Plan Nord toward 2035, 2015-2020 Action Plan」を発表した。州政府は、2035年までに公的資金及び民間資金による約500億 C$の投資を実現するため、天然資源開発促進やインフラ整備等で2015~2020年の5年間で約20億 C$を投資する。Plan Nordについては、ケベック自由党が前回政権時の2011年に発表した当初計画では25年間で800億 C$の投資を見込んでいたが、州政府の財政悪化や資源分野の低迷により実現性が疑問視される中で、その計画の見直しが注目されていた。
天然資源開発を中心としたPlan Nord対象地域(緯度49度以北)の経済開発は最も重要な取り組みの1つであり、2035年までの基本方針として天然資源の責任ある開発の促進、産出する鉱物資源の多様化、民間投資促進、ケベック州内での選鉱・製錬の推進、地方経済の多角化、経済利益の最大化等を掲げている。特に鉱業分野では、Plan Nord地域で開発が期待される17のプロジェクトにより今後220億 C$以上の投資や建設時の10,000人以上の雇用等につながるとして、5年間の具体的取組として、基礎知識の集約や関係者間の通信プラットフォームの活用、未開発鉱物資源の開発支援、鉱物資源の採掘や製錬を行う企業への投資等を挙げた。輸送インフラでも、Nunavik地域における海運関連インフラの確保やSept-Îles港へのアクセス改善及び港湾能力の増強、北部の空港や道路ネットワークの整備等を行うとしている。
