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- 金 ベースメタル
チリ:環境監督庁、Maricunga金鉱山に対して制裁措置を提起
メディア報道によると、環境監督庁(SMA)は、Kinross Gold社(カナダ)が操業するMaricunga金鉱山(第Ⅲ州)に対して、操業停止あるいは環境認可取消し、および最大8.5百万 US$の罰金を含む制裁措置を提起した。
SMAは、環境認可に規定された措置を怠った同鉱山操業の影響で、周辺湖の湿地70ヘクタールが乾燥化し、同様の状況はさらに73ヘクタールへ広がる可能性があり、事態は非常に深刻であると指摘している。同鉱山は、SMAからの通知後10日以内に環境修復および環境認可遵守計画を提示するか、15日以内に抗議弁明することができるが、Kinross Gold社は、「長年にわたって影響緩和のための様々な環境対策を講じてきており、周辺エリアの環境改善に積極的に取り組んできている。
第Ⅲ州はここ数年干ばつに見舞われている」と反発しており、対策計画を提出する方針。
SMAによる制裁措置としては、これまで、環境認可事項不履行や限定的な環境影響を理由とする制裁として罰金を命令した事例はあるものの(2014年3月:Pascua Lama金銀プロジェクト16百万 US$、2015年2月Salamanqueja銅鉱山およびPampa Camarones SxEwプラント3.6百万 US$、2015年3月:Caserones銅鉱山12百万 US$、2015年5月:Los Bronces銅鉱山6.3百万 US$など)、制裁措置提起の段階で、操業停止あるいは環境認可の取り消しを含むケースは異例。
1996年に生産を開始したMaricunga金鉱山は、金価格の低迷から2002~2005年に休止したが、2005年11月に再開。2014年の生産金量は8 t、2014年末時点の可採鉱量は54 t。