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メキシコ:Nyrstar社、Campo Morado多金属鉱山の操業再開の目途立たず
2015年4月29日付け業界紙等によると、ベルギーNyrstar社のJohn Galassini副社長は、Guerrero州に保有するCampo Morado多金属鉱山において、本年2月に発生した脅迫事件への対応として同鉱山の操業を一時停止していたが、依然として操業再開の目途が立っていない旨の見解を示した。
同副社長によると、本年2月に麻薬カルテルと思しき組織から下請け企業や労働組合加盟の鉱山労働者が脅迫される事件が発生したため、従業員の安全等を考慮し同鉱山の操業を一時停止していたが、依然として治安問題が解消されていないことから、同鉱山の操業再開に踏み出すことは困難である。同鉱山と周辺地域の治安が確保されれば、同鉱山の操業を再開する方針である。ただし、現在操業停止期間中であっても、尾鉱、鉱石貯蔵施設等の環境維持業務や施設維持活動は継続する。なお、同社としては治安問題の解決に向け、政府、地域コミュニティや治安当局と協力を行っているが、当該問題は複雑であり、当社を含む関係者においては早急に解決できる問題ではないと認識している。
一方、政府当局は、本件に加え、本年2月初旬に加Torex Gold Resources社(本社:トロント)が同州に保有する現在開発中のEl Limon-Guajes金プロジェクト及びMedia Lunaプロジェクトを含むMorelos金鉱山地域近隣にて、同社鉱山労働者(同社従業員1名及び下請け企業従業員3名)を含む12名が地元マフィアに誘拐された事件や、本年3月初旬に加Goldcorp社(本社:バンクーバー)が同州に保有するLos Filos金鉱山において鉱山労働者4名が誘拐され、うち1名は解放されたものの3名が殺害された事件を踏まえ、迅速な治安対策に乗り出している。