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ニュース・フラッシュ

2015年5月18日

メキシコ:鉱山の拡張により高収益を確保

 2015年5月13日付け業界紙等によると、メキシコでは最近数か月間において、近年の国際金属市況の下落・低迷に対抗するため、生産コストの低減や処理量の増加により収益性の向上を図ることを目的とした鉱山の拡張が進められている。

 既存鉱山の拡張は、新たな鉱業プロジェクトの開発と比較して、低い投資額の割には高いリターンが得られるため、魅力的な案件として注目されている。

 現在メキシコで進められている以下に示す5つの鉱山拡張計画により、合計で金4.7 t/年及び銀280 t/年の生産量増加が見込まれる。

◯加Pan American Silver社(本社:バンクーバー)

Chihuahua州に保有するDolores銀・金鉱山に関し、抽出プラントにおける回収率を改善するために112百万 US$の投資を本年5月に取締役会にて承認。これにより、5年間で金52 %、銀40 %の生産増を見込む。また、Zacatecas州に保有するLa Colorada銀・金鉱山に関し、140百万 US$の投資により進められている拡張計画により、2017年に銀生産量87 t/年を見込む。

◯加Endeavour Silver社(本社:バンクーバー)

Guanajuato州に保有するEl Cubo銀・金鉱山に関し、鉱山操業コストとしての全維持コスト(AISC)を削減することを目的として、今後数か月以内に粗鉱処理量を現在の1,550 t/日から2,200 t/日へ拡張するため3.8百万 US$の投資を本年3月に発表。

◯加Fortuna Silver Mines社(本社:バンクーバー)

Oaxaca州に保有するSan Jose銀・金鉱山に関し、現在62百万 USドルの投資により金銀抽出プラントの拡張及び精鉱処理システムの近代化を推進中。これにより2014年における銀生産量137 t/年及び金生産量1 t/年が、それぞれ208~258 t/年、1.6~1.8 t/年への増加を見込む。2016年中旬に生産開始を予定。

◯加Primero Mining社(本社:トロント)

Durango州に保有するSan Dimas金・銀鉱山に関し、現在26.4百万 US$の投資により現行の粗鉱処理量2,500 t/日を3,000 t/日へと拡張する工事を推進中。これにより2014年における金換算生産量5 t/年が、2016年には6.7 t/年への増加を見込む。

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