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ニュース・フラッシュ

2015年6月1日

メキシコ:治安問題のメキシコ鉱業への影響を警告

 2015年5月22日付け業界紙等によると、メキシコ国家安全保障局の元諜報分析部長で現在Control Risks社のアナリストであるDwight Dyer氏は、昨今メキシコ国内で発生している麻薬カルテル等犯罪組織による誘拐、殺人事件等が鉱業に影響を与えている旨を警告した。

 同氏によると、Guerrero州では昨年学校関係者43名の誘拐・殺人事件が発生したほか、本年に入って鉱山労働者を含む誘拐・殺人事件や鉱山労働者等に対する脅迫事件が相次いで発生したことにより、州政府は元より連邦政府も多大なダメージを受けたほか、鉱業企業やその関係者が犯罪組織のターゲットとなり得ることをあらためて知らしめる結果となった。また、犯罪組織による脅威は、同州だけに留まらずメキシコ全土で起こりうるものである。一方、同州で発生した事件等を踏まえ、州政府及び連邦政府はこれまで以上に治安対策へ乗り出したほか、鉱業企業等民間企業も安全対策に力点を置くことで操業を維持することに努めている。しかしながら、中期的に見て、麻薬カルテル等犯罪組織が劇的に減少するとは考えにくく、これら犯罪組織の活動は継続すると予測される。

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