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ニュース・フラッシュ

2015年7月20日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:麻薬カルテル最高幹部脱獄がメキシコ鉱業に対する投資に影を落とす

 2015年7月15日付け業界紙等によると、本年7月11日、メキシコで最大級の麻薬カルテルの最高幹部Joaquín Guzmán受刑者が脱獄したことにより、今後、メキシコ鉱業に対する投資が落ち込むことが懸念される。

 同受刑者は、世界各国の麻薬取引に多大なる影響を与えているメキシコで最大級の麻薬カルテルであるSinaloaカルテルの最高幹部であり、2001年にも脱獄を行ったが、2014年2月に逮捕され、以後刑務所に収監されていた。

 一方、メキシコ鉱業においては、本年に入り3月にメキシコ南部のGuerrero州において鉱山労働者を含む誘拐・殺人事件や鉱山労働者等に対する脅迫事件が相次いで発生したほか、4月にはSinaloa州の鉱山において武装した強盗団による金精鉱の強奪事件が発生しており、治安に関するリスクが高まっている。このため、今回の脱獄事件は、メキシコ鉱業に対する治安リスクの悪化をより一層助長することとなり、今後の投資に影響を及ぼすことが危惧される。

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