閉じる

ニュース・フラッシュ

2015年8月10日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:Fresnillo社、金属市況下落の影響により設備投資を削減

 2015年8月4日付け業界紙等によると、Peñoles社の貴金属部門の子会社であるFresnillo社は、昨今の金属市況下落を考慮し設備投資を削減する旨を明らかにした。

 同社によると、最近の金及び銀市況が近年まれに見る大幅な下落を示していることから、鉱山操業における維持及び拡張に係る設備投資等を当初予算の700百万US$から570百万US$へ削減する。具体的には、Zacatecas州に保有するFresnillo銀鉱山における投資額155百万US$となる黄鉄鉱プラント建設プロジェクトの一部設備投資を来年まで延期、Durango州に保有するCiénega金・銀鉱山における粗鉱処理量を5千t/日から6千t/日へと拡張する計画を延期するほか、投資額515百万US$となるChihuahua州に保有するSan Julián銀・金プロジェクトに関しては、豪雨の影響と下請け業者における作業員の離職により、結果として操業開始を本年Q4から2016年上半期へと延期する。また、Fresnillo銀鉱山に関しては、粗鉱処理用を8千t/日から10千t/日へと拡張させる計画を9千t/日へと拡張規模を縮小することにより、投資額を100百万US$から30百万US$へと削減する。

 一方、同社としては、新たな探鉱・開発は進めており、具体的には2014年における年間銀生産量1,400 tを将来的に3,110 tへと大幅に拡大することを目指し、現在5か所の地域でボーリングを行っており、更に4か所の地域に関し探鉱許可の申請を行っている。

ページトップへ