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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2015年8月13日 サンティアゴ 山本邦仁

チリ:Minera Escondida社、Escondida銅鉱山近傍の新鉱床発見を発表

 2014年8月12日に開催されたチリ探査大会において、Minera Escondida社は、Escondida銅鉱山露天採掘ピットの東~南東に隣接するEscondida Este銅-モリブデンプロジェクトの探鉱成果として、予察的な見積もりながら、鉱物資源量:90~190億t、銅品位:0.48 %を把握したと発表した。Minera Escondida社は、Escondida銅鉱山の操業JV会社(BHP Billiton:57.5 %、Rio Tinto:30 %、三菱商事をはじめとする日本企業グループ:12.5 %)。

 鉱床は地表下400~1,500メートルに賦存する斑岩型初生硫化銅-モリブデン鉱床で、二次富化帯の発達は限定的。地表部は尾鉱ダムが配置されている区域にあたる。

 鉱床発見のきっかけとなったボーリング調査結果としては、RD-4663孔(2004年実施):掘進深度318-637.3メートル(コア長320メートル) 銅品位:0.8 %、RD-5378孔:掘進深度1,410-1,661メートル(コア長251メートル) 銅品位:0.64 %(孔底までの20メートルは1.6 %)、RD-8307孔:掘進深度382-1,571.3メートル(コア長1,190メートル) 銅品位:0.8 %、RD-8996孔:掘進深度858-1,300メートル(コア長442メートル) 銅品位:1.04 %がある。

 主要な鉱石鉱物は斑銅鉱-黄銅鉱であり、主に緑灰色セリサイトで特徴づけられる変質帯に産する。鉱化作用の年代は33-35Maで、これは南北系のPanadero断層を挟んだ西側のEscondida鉱床の形成年代(36-38Ma)と隔たりがあり、より若いものである。

 Escondida鉱山周辺では1990年の操業開始以来、Escondida Norte鉱床(1995年発見。2005年生産開始時点の可採鉱量:5.02億t、銅品位:1.44 %)、Pampa Escondida鉱床(2008年発見時のポテンシャル:10億t、銅品位:0.6~1.0 %。2014年6月末時点の鉱物資源量:74.4億t、銅品位:0.45 %)、Pinta Verde鉱床(2011年発見発表時の鉱物資源量:1.8億t、銅品位:0.56 %。2014年6月末時点の鉱物資源量:1.96億t、銅品位:0.565 %)などが発見されてきている。

 Escondida鉱山の2014年の生産量は、銅:1,165.4千t、金:2.2 t、銀:132.8 t。2014年6月末時点の鉱量は、可採鉱量:75.5億t、銅品位:0.624 %、鉱物資源量(概測+精測+予測):130.3億t、銅品位:0.492 %である。

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