ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- リチウム レアメタル
ボリビア:2019年までにリチウム産業に925百万US$を投資
2015年8月17日付け地元紙各紙によると、2019年までに、ボリビア政府はリチウム産業に対して925百万US$を投資する計画である。本プロセスの一環として、政府は8月16日、K-UTEC AG Salt Technologies社(ドイツ)との間で、炭酸リチウムプラント建設プロジェクトの詳細設計作成契約(4.8百万US$)を締結した。契約式は、ウユニ塩湖近傍で行われ、Echazu蒸発資源局長と、K-UTEC社のMarx代表が署名した。Echazu局長によると、詳細設計は10か月後に提出される見通しとなっている。
一方、K-UTEC社のMarx代表は、建設予定のプラントでは、まず炭酸リチウムの生産を開始し、その後硫酸カリウムや硫酸マグネシウム等の生産を行う計画を示した。同氏によれば、ウユニ塩湖の化学成分は、これらの生産に適しているという。
一方、Morales大統領は、本契約について、リチウムの産業化に向けた重要な一歩を踏み出したと評価し、100 %自国資金を投資するリチウム産業は、国営産業であることを強調した。また、詳細設計が終わり次第プラント建設を開始する計画であるとし、本格化するリチウム産業への投資を保証した。さらに、2018年には1,500 tの炭酸リチウムを生産し、トンあたりの輸出額は7,000 US$となる見通しを示した。
同社のMarx代表は、国際品質レベルの炭酸リチウムの生産は、他の金属鉱物採掘よりもはるかに複雑だとし、現状では炭酸リチウムその他物質の生産に必要な専門家の数が不足しており、ボリビアのリチウム産業強化には技術者や労働者の養成が必要だとの考えを示し、先週、在ボリビアのドイツ大使と会談して人員養成計画への支援について話し合った旨明らかにした。同社は、ドイツ政府に対し、ボリビアのリチウム産業開発推進プログラムに対する融資を申請している。
この他、リチウム産業化に関連して、ボリビア政府は、7月13日に、CAMC Engineering社(中国)との間に、塩化カリウム工場の建設、立ち上げ、操業に関する契約を締結した。本プラントには178百万US$が投資される計画。さらに、周辺地域には送電線の設置や飲料水、液化天然ガス、電力供給プロジェクトなどが実施される計画である。