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ニュース・フラッシュ

2015年9月7日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:2015年上半期におけるメキシコ鉱業部門のGDPは前年同期比6.6 %減少

 2015年9月2日付け業界紙等によると、Enrique Peña Nieto大統領が就任以来3回目となる大統領教書のメキシコ議会への提出が行われたが、本教書の中で、2015年上半期におけるメキシコ鉱業部門に関する国内総生産(GDP)が、国際的な金属市況の下落により前年同期と比べ6.6 %減少し940,535百万ペソであった旨が報告された。

 当該減少率は、少なくともメキシコ国立統計地理情報院(INEGI)が1994年から鉱業部門のデータ公開を開始して以降、半期の数値としては過去最大の減少率であった。

 鉱業関係者によると、主たる要因としては国際金属市況及び炭化水素価格の下落により、鉱業企業各社が新規プロジェクトへの投資を制限したことによる。この他に、中国の景気減速による銅や鉄鋼等金属需要の減少や、金市況の下落も要因として挙げられる。また、多くの鉱業企業の株価は最近1年間で30~50 %下落したが、金属市況の下落・低迷が続けば、同株価も更に下落する可能性を秘めている。

 一方、本教書において、鉱業は国の発展のための主要な産業活動の一つであり、雇用創出、地域開発を促進する重要な投資を生み出すとするほか、メキシコ鉱業の競争力と生産能力は国際的にトップレベルへとなり得る旨が報告された。また、鉱業部門はメキシコGDPの1.5 %を占め、2015年上半期における鉱業部門の雇用は前年同期と比べ2.7 %増加した。

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