ニュース・フラッシュ
2015年9月22日
バンクーバー
山路法宏
米:キジオライチョウが絶滅危惧種の保護対象リストから外れるも鉱業には大きな代償
2015年9月22日、連邦内務省は、絶滅危惧種法(Endangered Species Act)の保護対象リストにキジオライチョウ(sage-grouse)を含めないことを決定したと発表した。併せて、内務省土地管理局(Bureau of Land Management:BLM)及び連邦森林局(US Forest Service:USFS)は、西部10州の公有地の一部におけるキジオライチョウの生息環境の保護と持続的な経済開発の支援を目的とした98の土地利用計画案をまとめたが、生息環境の攪乱や分断の要因が硬岩鉱業(hardrock mining)にあるとして、広範な公有地で鉱区設定できないようにすべきとの提案であったため、米国鉱業界に大きな衝撃が走った。
土地利用計画案は、ID州、MT州、NV州、OR州、UT州、WY州に位置する公有地及び国有林のうち1千万エーカー(約4,047平方キロメートル)について、内務長官がその是非を決定するまで、鉱業法に基づく鉱区設定及び参入対象から暫定的に最大2年間除外することを提案している。ただし、暫定的な除外やそれに続く取り消しは、いずれも事前に取得しているライセンスに基づき実施する進行中及び将来の探査、採掘や、その他の権限を有する土地利用は禁止しない。当該計画案は90日間パブリックコメントに付される予定。
