ニュース・フラッシュ
2015年10月12日
メキシコ
縄田俊之
メキシコ:Sonora州鉱業は現状と比べ40 %の生産増加が期待
2015年10月5日付け業界紙等によると、Sonora州鉱業クラスターのXavier García de Quevedo代表は、同州鉱業は2014年8月にGrupo México社の子会社Southern Copper社が同州で操業しているBuenavista銅鉱山において発生した銅浸出液流出事故や、昨今の金属市況下落・低迷等ネガティブな周辺状況に置かれているものの、今後現状と比べ40 %程度の生産増加が期待できる旨を明らかにした。
同代表によると、40 %程度の生産増加が期待できる要因としては、銅、金、銀、タングステン、グラファイト及びモリブデンの年間総生産量が600千tに達する可能性が見込まれること、及び新たな鉱種としてリチウムの産出の可能性が見込まれていることである。また、Southern Copper社が同州で操業しているBuenavista銅鉱山及びLa Caridad銅鉱山に関して、これまでに40億US$以上を投資し生産能力の拡大に取り組んでいることも要因の一つである。一方、銅浸出液流出事故に関しては、同鉱山近隣河川の除染対応や修復工事が大きく進捗しており、また、Grupo México社は周辺地域における事故後の経済・環境影響問題を解決するため既に20億ペソを補償しており、更なる補償の必要性が生じた場合への対応も検討している。