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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル レアメタル
2015年10月12日 ロンドン 竹下聡美

ポルトガル:INSGのニッケル需給予測、2015年は4.9万tの供給過剰も2016年には2.3万tの供給不足へ

 2015年10月5日から6日にかけて、ポルトガル・リスボンで国際ニッケル研究会(INSG)が開催され、ニッケルの2015年及び2016年の需給予測が発表された。INSGは2015年の需給について4月の春季会合において推計した供給過剰幅2.0万tを4.9万tに拡大する一方で、2016年には2.3万tの供給不足に転じると予測した。

 サプライサイドについて、ニッケル鉱山生産量は、2015年は前年比1.7 %減の210.0万t、2016年は前年比6.8 %増の224.3万t、一次ニッケル生産量は、2015年は前年比2.0 %減の195.4万t、2016年は前年比0.6 %減の194.2万tと見通した。INSGによれば、中国のニッケル銑鉄(NPI)はフィリピンからの鉱石輸入により当初予測よりも高い水準で生産が行われているとして、また2016年以降インドネシアでのNPI生産が増加すると推計した。デマンドサイドについては、一次ニッケル消費量は、中国が引き続き世界需要の牽引役であるとしながらも、欧州でのステンレス鋼生産者は中国及び台湾製造の冷延鋼板へのアンチダンピングにより恩恵を受けるとして、2015年は前年比2.3 %増の190.5万t、2016年は前年比3.1 %増の196.5万tと予測した。

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