ニュース・フラッシュ
2015年10月19日
メキシコ
縄田俊之
メキシコ:鉱業被害者団体が政府と鉱業界による鉱業推進を批判
2015年10月9日付け業界紙等によると、鉱業により影響を受けた者によるネットワーク(REMA)、及び生物圏保護・対鉱業・地域防衛に係る山岳地域と海岸地域の農業当局評議会は、本年10月初旬にメキシコのアカプルコで開催された国際鉱業大会において鉱業の社会的責任及び開発と銘打ちメキシコ政府及び鉱業界が更なる鉱業の推進を掲げたことに対し、明確に反対する旨の声明を発表した。
REMA及び同評議会は、Sonora州のMolimentales del Noroeste金鉱山において発生したシアン溶液流出事故に関し現在連邦当局が環境への影響を調査している件に対する告発に付随する形で当該声明を発表した。また、従前Guerrero州、Puebla州及びOaxaca州において鉱業により周辺の生態系に影響を与えた災害を踏まえ、鉱業企業の立地は、地域を破壊し環境や住民の健康に対し取り戻せないダメージを与えるとともに、地域社会に対立や分裂を促し、安全性の欠如や法律の適用が及ばず不法行為が放置される等地域社会の理想を阻害する旨を告発した。