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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2015年11月9日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:ArcelorMittal México社、鉄鋼生産の大幅カットにより従業員2,500人を解雇

2015年11月3日付け業界紙等によると、ArcelorMittal México社は、同社従業員2,500人の解雇に繋がるメキシコ国内の鉄鋼生産90 %カットと、Michioacán州に保有するLas Truchas鉄鉱山の期限を定めない一時操業停止を実施する旨を発表した。
同社によると、今回の発表は中国、ロシア及びブラジル製の不当に廉価な鉄鋼製品のメキシコ国内への流入によるもので、本年11月1日からMichioacán州のLázaro Cárdenasにある鉄鋼製品生産施設に関しても期限を定めない一時操業停止を実施する。今回の対応により、間接的には10,000人以上の雇用に影響を与えるものと推測される。
同社に関しては、昨年末からコスト削減や生産性向上に取り組んできたが、既に限界に達したことから今回の対応となったと見られているが、今後、同社が保有する他の施設に対しても操業一時停止等の措置が図られる可能性が予想される。
一方、経済省は、中国等から輸入される低価格の鉄鋼製品から国内鉄鋼企業を保護するため、メキシコとの間で自由貿易協定を締結していない国からの冷間圧延鉄鋼、熱間圧延鉄鋼、線材、鋼板及びプレートの鉄鋼製品5品目に対し、15 %程度の輸入関税を実施した。
なお、本年1~9月間におけるメキシコ製鉄鋼製品の受注量は900千tであったが、同期間において不当に廉価で流通された輸入鉄鋼製品は約1,793千tであった。

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