ニュース・フラッシュ
2015年12月8日
バンクーバー
山路法宏
加:カナダ鉱業協会、TSMイニシアティブにおける廃さい管理に関する評価レポートを発表
2015年12月8日、カナダ鉱業協会(Mining Association of Canada:MAC)は、持続可能な鉱業に向けた(TSM:Towards Sustainable Mining)イニシアティブの取り組みの下で、廃さい管理の要求事項やガイダンスに関して独立したタスクフォース(TF)が実施したレビューの最終報告書を受領したと発表した。当該報告書では、TSMイニシアティブの下で廃さい管理要求を強化するために、管理政策の策定や実施、管理システムの実行、管理システムの実績と妥当性を評価する年1回の見直し、堆積施設の管理に関する手引書、廃さい・水管理施設に関する操業・維持・監視マニュアルの策定、先住民及びコミュニティの関与等の29項目について改善が提言されている。
TSMプログラムは、MACが2004年より始めた取り組みで、会員各社は参加が義務付けられ、毎年TSMに対する企業の方針と実績を報告している。Mount Polley鉱山の廃さい堆積場の決壊に関して2015年1月に公表された独立した専門パネルによる調査報告書では、TSM廃さい管理システムが世界的なベストプラクティスであるとして、BC州の全ての鉱山会社に対して同システムへの加入を提言したが、MACはMount Polley鉱山の事故を踏まえて同システムの中立の立場から見直しを行い、更なる強化の可能性を見極める必要があると判断していた。
