ニュース・フラッシュ
2016年1月11日
メキシコ
縄田俊之
メキシコ:加McEwen Mining社、メキシコ政府に対し治安対策強化を要請
2016年1月7日付け業界紙等によると、加McEwen Mining社(本社:トロント)のRob McEwen代表取締役社長は、2015年4月に同社がSinaloa州に保有するEl Gallo1金鉱山において、金7千ozを含有する金精鉱900 ㎏が武装した強盗団に強奪された事件以外に、2015年中にメキシコ国内で少なくとも大小合わせて5鉱山において鉱石等強盗事件が発生したことを念頭に置き、メキシコ政府に対し、鉱山施設への更なる治安対策強化を推進するよう要請した旨を明らかにした。
同社長によると、2015年にメキシコ国内で同社以外に少なくとも5件の鉱山施設において強盗事件があったとの情報を得ているが、これら強盗事件による被害(盗難量)がメキシコ国内おける総生産量と比較して大きな影響を及ぼす程でもない少量であったことから一般に公表されていない。また、同社長は、昨今の金属市況下落・低迷や2014年1月に施行された鉱業特別税等による影響により、鉱業部門における雇用喪失の懸念を踏まえ、治安問題に対する懸念により更なる鉱業部門からの投資回避を防ぐため、政府としては治安対策の強化に真剣に取り組むべきとの見解を示した。
なお、同社は、独自に治安専門のコンサルタントによる助言を基に、鉱山施設における治安対策の強化を図るとともに、州警察と連携した警備対策を推進している。