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豪:中国系のKarara鉄鉱石鉱山が操業停止の危機で1,000名が解雇の恐れ
2016年1月8日及び11日付け地元各紙は、WA州におけるKarara鉄鉱石鉱山が操業停止の危機にあり、従業員1,000名が解雇に直面していると報じた。Kararaは磁鉄鉱を産出する鉄鉱石鉱山であり、中国のAnsteel社(鞍山鋼鉄集団公司) が52.16 %、豪州のGindalbie Metals社が47.84 %の権益を保有している(なおGindalbie Metals社の株式の35.8 %分はAnsteel社が保有)。
同紙によれば、Karara鉄鉱石鉱山のZhang Zho Yuan CEOは、経済低迷などを受け、Ansteel社は同鉱山への金融支援を停止すると従業員に伝えたとのこと。Ansteel社の資金が引き揚げられれば数週間のうちに同鉱山は操業停止に追い込まれるとしている。同鉱山は2015年5月に計14.8億US$の複数の借入れを統合し支払期限を2030年にまで延期したが、2015年7~9月の四半期において、償却、ロイヤルティ、輸送及び利払い前のキャッシュコストにおいて鉄鉱石1 tあたり13 US$の損失を発生させていた。
また、同鉱山はWA州から12ヶ月間のロイヤルティの50 %分の支払い免除の措置を受けていたが、この措置は2015年9月30日をもって終了した模様である。なお。同紙は、同鉱山の操業停止により1,000名が解雇されることになれば、本件は昨今の鉄鉱石価格の下落による最大の「犠牲者」になると報じている。2015年12月にはBC Iron社が操業停止に追い込まれたが本件については200名が解雇の危機にあると報じられていた。