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ニュース・フラッシュ

2016年1月16日 リマ 迫田昌敏

エクアドル:戦略的鉱業プロジェクトの2016年の展望

 2016年1月4日付け地元紙によると、エクアドルの2016年の大規模鉱業プロジェクトの鉱山建設に必要な投資額は600百万US$にのぼる見通しである。これらの投資はEcuaCorriente社、Junefield社(中国)、Lundin社(カナダ)、CODELCO(チリ)等の企業によって実施される計画となっている。

 Mirador銅プロジェクトについて、EcuaCorriente社(本社:カナダ、100 %中国資本)は、2016年、500百万US$を投資し、アクセス道路や選鉱プラント(粗鉱処理量は60,000 t/日)建設、送電線敷設等を行う計画である。本プロジェクトでは2017年までに1,500百万US$が投資され、2018年の生産開始となる予定である。同社のElizalde副社長は、銅精鉱を輸出するPuerto Cobre港の建設予定地の調査も進んでいる旨明らかにした。

 Fruta del Norte金・銀プロジェクトを実施するLundin社(本社:カナダ)は、2016年下半期に60百万US$を投資し鉱山建設を開始する計画である。Córdova鉱業大臣によれば、エクアドル政府はLundin社との間に2015年12月にFruta del Norteプロジェクト開発に関する仮合意に達したこと、また同社が経済性評価を終え、操業に移行する6月に開発契約を締結する予定を明らかにした。鉱山建設の総投資額は1,400百万US$となる見通し。

 また、同鉱業大臣によれば、Río Blancoプロジェクト(Azuay県)の鉱山建設は2016年内に開始される見込みとなっている。同プロジェクトの権益を保有するJunefield社(本社:香港)は、現在経済的評価から採掘へのステージに移行中である。鉱山建設には約80百万US$の投資と1.5年の期間が必要となる見通し。

 大規模鉱業プロジェクトには該当しないが、エクアドル鉱業公社Enami EPとチリCODELCOのJ/VプロジェクトであるLlurimagua銅プロジェクトは現在、探鉱段階にある。Enami EPが権益を保有し、CODELCO子会社のExploración Mineras Andinasが開発を担当、今年6百万ドルの投資し10,000メートルのボーリング調査を実施し、プロジェクトの実行可能性を評価する計画となっている。

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