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ニュース・フラッシュ

2016年1月27日 バンクーバー 山路法宏

加:連邦政府、環境影響評価プロセスの見直しにおける暫定方針を発表

 現在、環境影響評価プロセスの見直しを進めている連邦政府は、2016年1月27日、大規模プロジェクトに対する基本原則や計画等を含む暫定的な方針を示す環境・気候変動大臣及び天然資源大臣の声明を発表した。

 声明では、きれいな自然環境と力強い経済は共存可能であり、国民の信頼を取り戻す努力の一環として、国民の声の反映や科学的な証拠に基づく決定、先住民による大規模資源開発プロジェクトの審査や監視への一層の関与等を考慮した、より透明性の高い新たな環境影響評価プロセスを導入するとしている。また、国家気候変動枠組みの一環として、温室効果ガス排出についても環境影響評価プロセスに組み込む方針も明らかにした。

 一方で、この見直しや変更には時間がかかるとして、見直し中も政府は現在審査中のプロジェクトに関する許認可に責任があるとして、それらのプロジェクトの審査について以下の5つの基本方針を示した。

  1. 申請のやり直しは求めない
  2. 決定は科学や先住民族の伝統的な知識、その他関連証拠により行う
  3. 国民や影響を受けるコミュニティの意見を考慮する
  4. 先住民にとって有意義となる協議を行い、必要に応じて先住民の利害を調整する
  5. 審査中のプロジェクトに関連する温室効果ガスの直接的排出及び上流部門の排出も評価する
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