ニュース・フラッシュ
2016年2月1日
モスクワ
木原栄治
カザフスタン:地下資源利用分野の制度改革の状況と2016年の予定
2016年1月18日付け地元報道等によると、2015年、カザフスタンは地下資源利用制度の改正により、国際標準に大きく近づいた旨をイセケシェフ投資・発展大臣が述べた。
2015年7月に地下資源・地下資源利用法典案及び関連法案の基本理念が承認された。
2015年12月には英国方式による地下資源利用権公開オークションが初めて実施され、38件の新規契約締結と200~1,000人の雇用創出が期待されている。イセケシェフ大臣は、「開始価格総額1億9,000万KZT(カザフスタンテンゲ)の49案件のうち、金・非鉄金属・レアメタルの採掘案件を含む38鉱床でオークションが成立した。オークションには92社から106件の参加申請があった。49案件の内訳は鉱物採掘18件、探査31件である。売上総額は14億1,500万KZTとなった」と述べた。
また、2015年11月には先着順原則による地下資源利用権供与がスタートし、パイロットプロジェクトとしてステプノゴルスク市地区が選定された。
投資・発展省は、国営Zerde社と共同で、「豪州方式による権利供与のためのインタラクティブ・マップ開発・導入プロジェクト」の取り組みを開始している。
地下資源国家地質調査における投資家による投資額は70億KZTであった。
2016年6月には、100鉱区を対象とする英国方式による地下資源利用権の新規オークションが予定されている。2016年の制度改革では、国際埋蔵量報告合同委員会(CRIRSCO)による鉱物埋蔵量報告の国際基準を導入し、地下資源利用分野の透明性・予見可能性の向上を図る予定である。