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ニュース・フラッシュ

2016年2月16日 バンクーバー 山路法宏

加:BC州鉱物探査協会、州政府とTsilhqot’in Nationの協定に懸念を表明

2016年2月16日、BC州鉱物探査協会(Association for Mineral Exploration British Columbia:AME BC)は、2月12日に発表されたBC州政府と先住民族Tsilhqot’in Nationが締結した協定「Nenqay Deni Accord」について、鉱物探鉱に重大な影響を及ぼす恐れがあるとして懸念を表明した。
Nenqay Deni Accordは、2月11日に州政府とTsilhqot’in Nationとの間で署名された5年間の枠組み協定で、8つの柱(Tsilhqot’inによるカバナンス、力強い文化と言語、健康な子供と家族、健全なコミュニティ、司法、教育訓練、居住区の土地及び資源の管理、持続的な経済基盤)においてビジョンを共有し、全体論的な視点で和解交渉を進めていくことで合意している。
AME BCは、両者が双方の利害に関して交渉し、尊重しつつ調和させるという重要かつ難しい作業に取り組んでいることを支持しながらも、当該協定は対象エリアが広いこと、Tsilhqot’in Nationの管理下に置かれる土地は特定されていないこと、土地の確定に最大5年も要する可能性があること、土地の選定は彼らの伝統的土地に限定されないこと等の点から、鉱物の保有権に関する不確実性が高まれば鉱業投資の抑制につながる恐れがあると指摘した。AME BCは、当該協定の交渉過程で一切の相談を受けていなかったとして、既存及び将来の鉱物保有者の権利への影響を見極めるべく、更に時間をかけて入念に精査するとしている。

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