ニュース・フラッシュ
2016年2月23日
シドニー
山下宜範
豪:ERA社の第2番目の株主がウラン鉱山の継続を主張
2016年2月18日付け地元紙によれば、Energy Resources Australia(ERA社)社の第2番目の大株主であるRichard Magides氏は、同社のRangerウラン鉱山の操業を継続させることが全ての関係者にとって好ましいと述べた。
シンガポールのヘッジファンドの元マネージャーでもある同氏は、ERA社の11.87 %分の株式を保有している。他方、同社の過半の株式を保有するRio Tintoは、ERA社への支援を終了させることとしており、Rio Tintoと先住民のMirarr族は、採掘終了と採掘跡地の原状回復に着手する意向を示している。
ERA社による同鉱山の採掘権は2021年に終了する予定である。これに対して、Magides氏はRanger 3 deepsの開発により同鉱山を拡張し採掘権を延長すべきであると主張している。同氏はその理由として、原子力が将来の世界のエネルギーの一端を担うこと、また、雇用や税収及びロイヤルティ収入も挙げている。
また、Ranger鉱山は2026年までに跡地の原状回復を終えることになっているが、このためには追加的な資金が必要かもしれないと言われていることを踏まえ、同氏は、同鉱山の拡張と操業の継続により十分な資金を確保することが出来ると指摘している。
ERA社の取締役会は2016年の上半期に同社の戦略レビューを完了させる予定である。