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ニュース・フラッシュ

2016年3月1日 シドニー 山下宜範

豪:BHP Billitonは赤字に転落、1999年以降で初。減配も決定

 2016年2月23日、BHP Billitonは2015/16年度の上半期の決算を発表した。

 基礎的利益(underlying attributable profit)は前年同期比で92 %減少して4億1,200万US$になった。地元紙によれば、これはアナリスト達の予測を下回る結果となった。今回の基礎的利益は1999年以降で最低になっている。最終的な損益は、56億6,900万US$の損失を計上し、前年同期の42億6,500万US$の黒字から赤字に転落した。同社の損失計上は1999年以降、初めてである。

 損失発生の要因は、ブラジルのSamarco鉱山の尾鉱ダム決壊事故に伴う減損や米国陸上のシェール事業の減損等によるものである。配当については、1988年以降継続してきた累進的配当(配当増又は維持)を取りやめ、前年同期比で75 %減少させて1株当たり16 US¢とした。地元紙によれば、今回の減配についてアナリスト達はBHP Billitonは強靭なバランスシートの維持に重点を置いたとして評価している。

 なおBHP Billitonには減配の実施等により計110億US$のキャッシュが積み上がっているが、同社のAndrew Mackenzie CEOは、今後の投資については、現在の供給過剰な市場の下では新たな建設ではなく買収の方が魅力的であると述べた。

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