ニュース・フラッシュ
2016年3月1日
シドニー
山下宜範
豪:FMG社、純負債は11億US$削減、今後も生産コストを引き下げ
2016年2月24日、Fortescue Metals Group(FMG)社は、2015/16年度の上半期の決算を発表した。
収益は33億4,400万US$となり、前年同期から31 %減少した。純利益は3億1,900万US$となり、前年同期から僅かに減少した。配当は1株あたり3 A¢とした。同社は負債の削減に取り組んでおり、純負債額を前期から11億US$削減させて61億US$とした。
同社では2019年中盤までに大きな返済は無い見込みである。地元紙によれば、FMG社はこれまで借入れを通じて鉄鉱石の生産を増加させ、2013年度には負債額が105億US$に達していた。同社はブレークイーブンとなる鉄鉱石価格を2016年6月までに28.8 US$/tとする目標を掲げた。
地元紙によれば、FMG社はBHP BillitonやRio Tintoとの生産コストの差を縮めるよう取り組んでいるが、UBS社のアナリストは、FMG社の鉄鉱石は高水分であり、また品質や不純物等の問題により鉄鉱石価格はBHP BillitonやRio Tintoと比べて5~6 US$/tの差額が生じるとして、生産コストが同じになることはないとの見解を述べている。
UBS社は、現状のFMG社においてブレークイーブンとなる鉄鉱石価格を33 US$/tと見積もっているが、Rio Tintoの場合は25 US$/t、BHP Billitonの場合は26 US$/tとされている。なお、FMG社のNev Power CEOは今回の決算報告に際し、FMG社は鉱山権益の売却やJV契約に関してオープンであると述べている。


