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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2016年4月18日 メキシコ 縄田俊之

メキシコ:メキシコで操業中の主要金生産企業における金生産コストはほぼ横ばい

2016年4月12日付け業界紙等によると、メキシコで操業中の主要金生産企業11社が保有する金鉱山18か所における金生産コストは、2014年が596US$/oz、2015年が597US$/ozでほぼ横ばいであった。一方、米国地質調査所によると、2015年におけるメキシコ国内での金生産量は120tであり、その内、主要金生産企業11社によるメキシコでの金生産量は、2014年の76.5tから93.9tへと増加した。

これら主要金生産企業の鉱山毎に対する分析結果は、以下のとおり。

2015年において対前年比で金生産コストが削減した鉱山は、Pinos Altos鉱山(加Agnico Eagle Mines社)、Peñasquito鉱山(加Goldcorp社)、El Gallo鉱山(加McEwen Mining社)及びCerro San Pedro鉱山(加New Gold社)である。これらの鉱山では、生産性及び粗鉱品位の向上、燃料・エネルギーコストの削減及び為替差益による。一方、対前年比で金生産コストが増加した鉱山は、Mulatos鉱山、El Chanate鉱山(共に加Alamos Gold社)、Los Filos鉱山(加Goldcorp社)、San Francisco鉱山(加Timmins Gold社)及びMercedes鉱山(加Yamana Gold社)である。これらの鉱山では、粗鉱品位の低下のほか、操業コスト及び土砂等処理コストの増加による。

2015年において金生産コストが最も低かった鉱山はCienaga鉱山(Fresnillo社)で245US$/oz、以下、Peñasquito鉱山の320US$/oz、Pinos Altos 鉱山の387US$/oz、San Dimas鉱山(加Primero Mining社)の409US$/oz、Crestón Mascota鉱山(Agnico Eagle Mines社)の430US$/oz、La India鉱山(Agnico Eagle Mines社)の436US$/oz、El Gallo鉱山の440US$/oz、Herradura鉱山(Fresnillo社)の473US$/ozと続く。一方、金生産コストが最も高かった鉱山はLos Filos鉱山で1,313US$/ozで、以下、San Francisco鉱山の1,017US$/oz、Noche Buena鉱山(Fresnillo社)の973US$/oz、Mercedes鉱山の887US$/oz、Mulatos鉱山の869US$/oz、Cerro San Pedro鉱山の865US$/oz、El Chanate鉱山の808US$/ozと続く。

なお、2016年の展望としては、金生産コストが684US$/ozへと増加する見通しである。

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