ニュース・フラッシュ
2016年4月22日
ロンドン
竹下聡美
南ア:鉱業憲章改正案を開示、鉱業界の反発を受けて、協議期間延長も
Mosebenzi Zwane南ア鉱物資源大臣は2016年4月15日付で、鉱業憲章改正案を開示した。鉱業憲章は、2002年制定の鉱物・石油資源開発法(MPRDA, Mineral and Petroleum Resources Development Act)第100条に規定された鉱業界への黒人の参入を促進するための枠組み、目標、タイムテーブルを定めたもので、本改正案では、鉱業セクターの黒人の資本参加比率について、黒人保有者が当該権益を売却する場合においても、常に26%以上を維持しなければならない旨が規定されている。
本改正案は開示されてから30日間の協議プロセスが設けられているが、鉱業界は協議するには不十分だとして強く反発しており、これを受けてZwane大臣は、「本法案は政府の提案であって決定したわけではない、必要に応じて協議期間を延長する用意がある」と発言している。
鉱業界の反応として、南ア金生産大手のSibanye Gold社CEOのNeal Froneman氏は、「本改正案が事前協議無しに開示されたことには失望した、鉱業界としては受け入れられない事項を含んでおり、協議プロセスを経て解決されるべきだ」とコメントしている。