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ニュース・フラッシュ

2016年5月19日 リマ 迫田昌敏

ペルー:2016年第1四半期の鉱業開発投資額は前年同期比44%ダウン

2016年5月17日、エネルギー鉱山省(MEM)が、2016年第1四半期の鉱業開発投資額は、前年同期の1,814百万US$に比べて44%ダウンの1,014百万US$であったことを公表した。

内訳を前年同期と比較すると、プラント設備費が48.2%減の59百万US$、鉱業設備費が51.6%減の83百万US$、探鉱費が44.3%減の67百万US$、開発工事費が7.0%増の199百万US$、インフラ整備費が2.7%減の189百万US$、準備費が6.5%減の83百万US$、その他が64.4%減の334百万US$で、開発工事費以外の減少が顕著。リスクの高い投資である設備費や探鉱費の減少が目立つことから、同省では、減少の原因を、金属価格の下落のほか、環境問題を起因とする紛争を避け、進行中の大統領選の行方を見守ろうとする動きの表れとみている。

地域別では、Cusco州(177百万US$)、La Libertad州(140百万US$)、Arequipa州(114百万US$)、Apurimac州(109百万US$)、Tacna州(104百万US$)の順。大規模投資を続ける企業は、Antapaccay鉱山(141百万US$)、Southern Copper社(131百万US$)、Las Bambas鉱山(107百万US$)、Cerro Verde鉱山(73百万US$)やArena鉱山(57百万US$)などの操業フェーズに入った鉱山ばかりで、この先鉱業投資額は先細りが予想される。中央銀行は、2016年は鉱産物生産が二桁%の成長率を維持するが、投資額は30%以上減少するものと観測している。

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