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ニュース・フラッシュ

2016年5月31日 北京 森永正裕

中国:包頭市政府、レアアース産業発展促進に関する政策意見を公表

現地報道によれば、包頭経済情報委員会によると、包頭市政府は「更なるレアアース産業発展促進に関する若干政策意見」を作成し、公表した。レアアース産業の構造転換・高度化を促進し、レアアース産業チェーンを拡張し、産業構造を改善する。

  • 原料供給の強化と資源保障能力の向上
    本「意見」では、レアアース原料の供給を保障する。北方レアアース集団は、包頭市現地のレアアース高度加工及び実用企業における原料需要を優先的に確保し、毎年プラセオジム・ネオジム金属量4,000tの供給を保障し、その価格については北方レアアース集団の傘下企業に供給する時の価格と同様とし、協議価格を基準価格に設定する。プラセオジム・ネオジム酸化物、ランタン・セリウム製品及び他のレアアース原料の供給量は需給両者の商談により定める。積極的にレアアース取引プラットフォームの建設を促進し、レアアース企業は取引への参加を進める。
    レアアースハイテク地区及び関連旗県区政府は、レアアース原料の購入に対して優遇政策を実施する。北方レアアース集団からプラセオジム・ネオジム製品を購入する企業に対して5%の割引を行い、ランタンやセリウム製品を購入する企業に対して10%の割引を行う。他の製品を購入する企業に対し5%の価格手当を支給する。北方レアアース集団の原料を購入する企業に対し、市の財政から2ヵ月分の帳簿期間基準融資利息手当を支給する。
  • レアアース新材料の発展と産業規模の拡大
    包頭市で登録、生産、販売事業を行い且つ法律に基づき税金を納め、国の産業政策及び環境保護要求に適合するハイレベルレアアース永久磁石材料、水素吸蔵合金材料、研磨材料の生産企業に対し、実際販売額に基づき、手順通り審査認可後、市が四半期ごとに2%の政策的奨励金を与える。年末に、年間販売量が前年の販売量を上回る場合、その増加分に対し市からさらに2%の政策的奨励金を与える。
    年間のランタンやセリウムの使用量が1,500t以上、3,000t以上及び5,000t以上の現地レアアース企業に対し、手順通り審査認可後、年末に市からそれぞれ100万元、200万元と300万元の政策的奨励金を一括で支給し、レアアース資源の総合平衡利用を実現する。
  • 産業基金を設立、多ルートで資金調達
    政府が出資し、金融機構や社会資本を誘致し、66億元のレアアース産業発展基金を共同で設立する。レアアース永久磁石、水素吸蔵、研磨、希土類合金、助触媒及び電気モーター等実用産業を支援し、産業チェーンを拡大する。
    市の「科学技術による三項目費用」の中から主にレアアース企業に毎年5,000万元を支給する。レアアース産業リスク投資基金を設立し、資金使用効率を高め、産業成長の品質を引き上げる。保障に力を入れ、レアアース企業の生産安定化を図る。
    レアアース取引センターをプラットフォームとして、レアアースハイテク地区で専門用地を計画し、レアアース総合保税区の設立申請を進める。
    同時に、市内の重要なレアアース企業により包頭レアアース産業連盟を設置し、定期的に合同会議を開催し、情報交換を強める。
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