ニュース・フラッシュ
2016年6月9日
メキシコ
縄田俊之
メキシコ:加Goldcorp社Peñasquito多金属鉱山の水使用がZacatecas州の水資源に危機的影響を与える
2016年6月7日付け業界紙等によると、Zacatecas自治大学は、Zacatecas州で活動する鉱業企業による年間の水使用量が14百万ガロン(56千㎥)に達しており、同州の住民が年間に使用する水資源量を遥かに上回る使用量であることから、今後数年で同州の水資源を枯渇させるほどの危機的状況にある旨を報告した。
同大学によると、同州内の水資源は過大消費が進み、水不足を引き起こしており、最大の元凶となっているのが、加Goldcorp社(本社:バンクーバー)が同州に保有するPeñasquito多金属鉱山である。同鉱山による年間水使用量は12百万ガロンで、同州で活動する鉱業企業の水使用量の大部分を同鉱山が占める結果となっている。なお、2番目に水使用量が多い鉱山は、Minera Frisco社が保有する鉱山の1.5百万ガロンである。
現在同州において探鉱中の鉱業プロジェクトは約100件であることから、今後数年間で同州の水不足は一層深刻なものとなることが予想される。
