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ニュース・フラッシュ

2016年6月27日 ロンドン 竹下聡美

英国:LME、英国のEU離脱による影響はないとの見解を示す

2016年6月24日付メディア報道にによれば、LMEはBrexitによる影響はないとの見解を示した。

LMEによれば、「レファレンダムに先立ち、LMEとLME Clearの影響アセスメントを既に実施している。システムは安定しており公正で通常通りの市場の継続を保証できると確信している。投票結果の最中と結果後のボラティリティ増加は懸念していたが、LME市場に更に大きな影響が加わるとは予測していない。規制に関する変更の可能性については、関連機関からそれぞれガイダンスが公表されるまではコメントすることはできない」とコメントした。

一方、Sanford C. BernsteinアナリストのPaul Gait氏は、EU離脱により世界の取引所としての役割が後退する可能性があると指摘し、またそれによりLMEの最大脅威であるSHFEの立場をより有利なものにする可能性も出てきたとしている。同氏は「LMEを利用する理由は、国際的なコモディティ価格の指標であるからに他ならず、EU離脱後、ロンドンの有効性を示していくことは、今後より厳しくなってくるだろう。実際、市場取引の多くはアジアで行われており、SHFE取引高は2015年LME取引高を著しく上回っている。これまでは、LME価格が動くと、SHFEがそれに追随するという動きがみられていたが、現在はアジア価格が動くと、他の市場がそれに追随するという動きが増加しているように見受けられる。そうなった場合、LMEの役割はどうなるのか」と疑問を呈した。

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