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豪:Rio Tinto、鉄鉱石事業はコスト低減よりもキャッシュフローを重視
2016年8月5日付け地元紙は、今後のRio Tintoはコスト低減よりも、キャッシュフローを重視していく方向であると報じている。Rio TintoのJean- Sebastien Jacques CEOは、アナリストに対するブリーフィングにおいて、生産コストの順位よりも、キャッシュフローの最大化の方が重要であると述べた。
ただし2016年上半期のRio Tintoは、WA州における鉄鉱石事業の生産コストの低減に関して追い上げを図るFortescue Metals GroupやBHP Billitonをかわし、引き続き最小の生産コストを維持している。Rio Tintoの生産コスト(C1コスト)は14.30US$/tであり、Fortescueは2016年6月期(四半期)は14.31US/$、同年3月期(同)は14.79US$/tであった。BHPは8月16日に生産コストを発表する予定だが、既に15US$/tになることが示されている。
なお、Rio Tintoは鉄鉱石の生産量を維持するためには5年毎に5,000万t/年の生産能力の追加が必要だとしている。JP Morgan社は、Rio TintoのWA州における鉄鉱石鉱山のうち、生産量2,400万t/年のTom Price鉱山については残り3年分の埋蔵量しか残されていないと見ている。
Rio Tintoは鉄鉱石の出荷量を最終的に3億6,000万t/年とする目標を掲げ、2016年については3億3,000万t/年とすることを見込んでいる。しかしJP Morganのアナリストは、目標の達成のためには、鉄鉱石輸送用として導入予定の自動運行の鉄道において問題が生じているソフトウェアの修正を行うことやグリーンフィールドのKoodaideri鉱山の開発が必要だとしている。