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- 銅 ベースメタル
チリ:La Serena上訴裁判所、Los Pelambres銅鉱山El Mauro廃さいダム取壊し命令は無効と判決
2016年8月9日付けメディア報道によると、La Serena上訴裁判所は、2015年3月にLos Vilos簡易裁判所が下したLos Pelambres銅鉱山El Mauro廃さいダムの取り壊し命令について、これを無効とする判決を下した。一方で、Los Pelambres鉱山に対して、Caimanes地区住民との合意に基づく補足的な工事計画の提出を命じた。鉱山側は、6か月以内に工事計画を提出しなければならないとみられる。Roberto Mayne-Nicholls Los Pelambres鉱山総支配人は、ダムが取り壊される可能性がなくなったことから、上訴裁判所の判決に満足していると述べるとともに、判決に基づき提出する工事計画の重要性を認識していることを強調した。一方、Caimenes地区住民側は、判決に関して声明を出さなかった。
El Mauro廃さいダムをめぐっては、2014年10月21日、チリ最高裁判所が、Caimanes地区住民が起こした同ダムの取り壊しを求める訴えを認める判決を下している。この判決を受けて、2014年11月、鉱山を操業するAntofagasta Minerals社(Antofagasta社)は、ダム取り壊しを回避するために必要な追加工事実施計画を最高裁判決に従い裁判所に提出。この工事実施計画に関して、2015年3月、計画が不十分であると判断したLos Vilos簡易裁判所がダムの取壊し命令を下すこととなった。取壊し命令を不服とするAntofagasta社は、La Serena上訴裁判所に上訴。2015年4月、La Serena上訴裁判所は、Los Pelambres鉱山の申し立てを認め、Caimenes地区の住民グループが提起した訴えを却下する判決を下した経緯がある。