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ニュース・フラッシュ

2016年8月26日 リマ 迫田昌敏

ベネズエラ:政府がBarrick Gold社ほかと5,500百万US$超の鉱業投資契約調印

2016年8月26日、地元メディアが伝えるところによると、ベネズエラ政府が、Barrick Gold社(本社トロント)、Shandong Gold Group社(山東黄金集団)など、カナダ、イタリア、中国、DRコンゴの外資系企業と、5,500百万US$を超える鉱業投資契約に調印した。

Barrick Gold社側は、同社子会社のBarbados Barrick International社(カナダ)、MPE International社(カナダ)、Bedeschi社(イタリア)、Afridiam社(DRコンゴ)、Yankuang Group社(中国)の5社JVとされ、Barrick International社、MPE International社及びYankuang Group社の3社は金、Bedeschi社は石炭、Afridiam社はダイヤモンド、金及びコルタンについて、それぞれ探査するとされている。Nicolas Maduro大統領は、「2週間前に、ある国際企業グループと4,500百万US$の鉱業投資契約を締結した。今日我々は5,500百万US$の鉱業投資契約に署名する。我々はいま、10,000百万US$規模の投資プロジェクトについて話し合っている」と述べ、さらに、外資系企業とのJVにおいて、政府側は55%の権益を持つだろうと語った。一方、Barrick Gold社側は、ベネズエラ国内の鉱業情報を評価する計画だと述べたものの、開発プランや予算額については明らかにしなかった。Shandong Gold Mining社(本社中国山東省)は、ベネズエラ国内にGloria 1金JVプロジェクト(Bolívar県)を保有している。

探査対象地域とされている「Arco Minero del Orinoco」(オリノコ鉱物弧状帯)には、金、ダイヤモンド、コルタンなどの埋蔵が期待されているが、開発計画は、地元自治体や先住民コミュニティに反対されている。

同大統領が述べた「2週間前の」鉱業投資契約とは、Gold Reserve社がLas Brisas金プロジェクトをめぐり政府と締結した8月6日付け和解契約のことと考えられる(ニュース・フラッシュ既報)。

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