ニュース・フラッシュ
2016年8月29日
シドニー
矢島太郎
豪:Iluka Resources社、2016年上期は2,090万A$の税引後損失に転落
2016年8月25日、豪州ミネラルサンド大手のIluka Resources社は2016年1~6月の実績を公表した。同社の2016年上期は2,090万A$の税引後損失となり、前年同期の2,040万A$の税引後利益から損失に転落した。同社はミネラルサンドと鉄鉱石価格の低迷により、ミネラルサンドによる収益とピルバラ地域のArea C鉄鉱石鉱山からのロイヤルティ収入が減少したことが原因と説明している。ミネラルサンドによる収益は前年同期から3.2%減少して3億3,840万A$となった。株主への配当は1株当たり3¢に半減させる。同社のDavid Robb社長は「残念な結果だが、2016年下期はキャッシュフローを健全化して状況を改善する予定である」とコメントしている。なお、同社長は9月2日に退任する予定となっている。
同社は現在ロンドン株式市場上場のSierra Rutile社の買収を4億5,500万A$で進めている。一方、同社は豪州国内のミネラルサンド案件の調査・開発も進めており、近日中にNSW州のBalranaldルチル鉱床のF/S調査を完了する予定であり、さらに年内にWA州のCatabyイルメナイト・ルチル鉱床開発の最終投資判断を行う計画であることを地元各紙が報じている。