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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2016年9月2日 リマ 迫田昌敏

ペルー:Toromocho鉱山、2016年銅生産量見通し下方修正

2016年8月29日付け地元紙によると、8月24日、Chinalco Mining Corporation International社(本社中国)が、Toromocho銅鉱山(Junin州)における2016年の銅精鉱中銅純分生産量は、2015年末時点で予測された182,000tを6~12%下回り、160,000~170,000tになる見通しを明らかにした。同社の中間決算報告によれば、粗鉱中の酸化鉱割合が高かったことなどが原因で金属回収率が低下し、2016年上半期の銅精鉱生産量が378千t、精鉱中銅金属量73,801t、精鉱中銀金属量2.33百万oz(約72.5t)になったという。なお同社は、同鉱山における今回の生産量下方修正は、長期的な生産量には影響を及ぼさないとの見方を示している。

同社は、これまで同鉱山でモリブデンを回収していないが、粗鉱中のモリブデン品位や現在のモリブデン価格を鑑み、銅精鉱からのモリブデンの分離やモリブデン回収量の増加を目的として、中国の専門機関へ試験・研究を依頼している。一方、同鉱山で別途進行中の拡張プロジェクト(1,320百万US$)に関しても、中国企業がインフラの改善を検討している旨明らかにした。さらに、銅生産におけるヒ素の影響を削減する取り組みの効果は、2017年以降に見られるようになるとの見通しを示し、今後も安定的な商業生産を目指して操業の改善を図ると同時に拡張プロジェクトを進めていく方針を明らかにした。

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